街は都会。田舎でのらりくらりと過ごす私は街なんて他人事で。日焼けした野球坊主に、恋なんてする。
何とか連絡先を知って、割と頻繁に会話できるくらいに近づけた。今度の彼の野球試合の日は、私の誕生日だった。なんだか、運命とまでは言わないけど、嬉しかった。もちろんその試合には行く。
夕方に試合が終わって、私は帰ろうとした。「おーい!」って聞き慣れたのに胸が高鳴る声がして、私はすっごく嬉しかった。
振り返ると、汗だくで砂まみれの彼がいた。かっこいいな、ってこれでも思う。
「来てくれてサンキューな!てか俺汚ねえよな、すまん」
「ううん。勝ったね。おめでとう」
「おう!」
彼はニカっと笑う。私は、彼とかあの人としか呼べない。名前さえ呼ぶのにも緊張するからだ。陸斗(りくと)と呼ぶにはまだ早いから、まずは岸本(きしもと)くん。って呼ぼう。
「あのっ、岸本くん!」
「ん?なんだ」
「えと、あの……私、たち」
「うん」
「友達、でいいんだよね?」
「……まあ、そうかな」
よかった。私は岸本くんの視界にちゃんと入ってる。友達として認識されている。まずは友達、次は、あわよくば交際したい。
<街>6.11
No.13
街に関係あるの最初だけやんか。
私の投稿見てくれている方は気づいたかな?見てない人は6月4日の小説を読んでみてください。
さすがに難しいかも。岸本陸斗くん、6月4日に投稿した小説の中の主人公の親友・岸本美久瑠の弟です。
美久瑠ちゃんもボーイッシュな感じで学生時代ソフトボールとかやってそう(実は思いつきでたった今姉弟にした)。
この今回の主人公の女の子の名前はまだ考えてない。
6/11/2023, 11:53:45 AM