#53【君と一緒に】
※同性愛要素を含みます
「そのおやまどーやってつくったのー?」
君はいつも、好奇心で溢れていた。
「そのスコップかして、いっしょにつくろ!」
俺はいつも、君に教えてばかりだった。
まるで凸と凹みたいに、俺に足りないところは君に。
君に足りないところは、俺にあって。
気付けば保育園、小学校、中学校とずっと一緒に成長していた。
___そして、今。
「この話したら、もう俺ら一緒に居られんかも」
君は神妙な顔で口を開く。
「そんな訳ないだろ笑 何年一緒にいると思ってんの?」
こんなに真剣に話をしたことがない俺は、いつもの癖で笑い飛ばそうとしてしまう。良くない癖なのは痛いほど分かっているのに。
「真剣に聞いて、マジで頼むから」
「あー…悪い、真剣に聞く」
口では「真剣」と言いつつ、心の中ではそこまで大事な話だと思っていなかった。
「…俺、おれ…、颯のこと、ずっと好きだった」
今までにないほど顔を真っ赤に染める君に、俺は困惑した。好き、なんて言葉を、俺に向かって言っていることが信じられない。
「俺も…好き、」
自分の顔も、熱くなっていくのが分かる。
「は…?え、待って、うれしい…」
「これからもずっと一緒にいよーな」
そう言って君を抱きしめた。
1/7/2026, 10:24:38 AM