何もかもがうまくいかないから、人は時折立ち止まり、心を痛め、優しささえ失いそうになる。
愛情に包まれてこの世界に誕生したあの日は、生きるにつれて遠ざかり、祝福されていたのかさえ忘れてしまいそうだ。
自分は生きるに値するのか、なんて、考えても意味のないことを考え、駅の雑踏に紛れてしまったら、砂浜のそのひと粒にしか過ぎないことに気付かされる。
それでも生きるのは、あの日に生まれて、生きるチャンスを与えられたから。
この世界でうまく生きられなくても、何度失敗して挫折を味わっても、それは生きているが故の経験だって分かってる。
そこから新たに何かを始めることだって、すべてを変えてしまうことだって、跡形もなく壊してしまうことだって、自分次第で可能なはずだ。
灰色に濁った空の隙間から、待ち望んだ陽の光が届く日は必ず来る。
私達はいつだって、太陽の下で生きているから。
そこから貰った力を、原動力に変えられるから。
そうだよ、人間だってきっと、光合成が出来るんだ。
葉緑体すら持ってないけど、二酸化炭素を吐き出してるけど、太陽のエネルギーを自分のものに変えることぐらい、きっと私達だって出来るんだ。
だからうまくいかない日は、立ち止まって空を仰ぐよ。
そして深呼吸。
これが私達の光合成なんだと思う。
生きるエネルギーを充電して、また歩き出すためのパワーを手に入れよう。
大丈夫。
そうやって、数え切れないほどの人達が生きている。
自分だけじゃない。
生き方は人それぞれだけど、みんなおんなじ人間なんだよ。
11/25/2024, 12:19:10 PM