ふんわりと良い香りがした。
今日はイランイラン。また綺麗なお姉さんからのお誘いだろう。
すぅっと良い香りがした。
今日はミントか。ナンパにでも行くのだろうね。彼女は綺麗だから、よくモテるだろうよ。
ギラッと良い香りがした。
薔薇、かな。今日は自信がないのか。まぁ、そういう日もあるものだよ。
今日は、柚。
普段使っているところを見た事がない。彼女にしては、珍しい選択だ。
彼女はロマンチックな事が大好きだから、きっと何かこの匂いに意味があるのだろうね。
隣にすとん、と座らられると、その香りを強く感じた。
「……あぁ、思い出した。恋のため息だろう?」
「やっぱり、知っているわよね」
彼女はにこりと困ったように笑って、私の肩に手を置いた。
「好き、好きなのよ。ねぇ、分かって?」
肩を押され、そのままソファに押し倒される。
肩に置かれた手が頬へ移動し、彼女が顔を近づけようとする。
「お嬢さん。残念ながら、私は柑橘系の匂いが苦手でね。今すぐに離れてもらってもいいかい?」
「……そう。それは知らなかったわ。ごめんなさいね」
彼女はパッと私から離れると、さようなら、と言い部屋から出ていった。
彼女が部屋を出ていってから暫くすると、また違う誰かが部屋へとやって来た。
「フッたの?」
「告白なぞされとらん。押し倒されただけさ」
「好きって、彼女言ってたよね?」
一体どこからいたのか。
少し前まで彼女が座っていた場所に座ると、相手は不機嫌を隠すことなく喋りだした。
「君は私のモノなのに。もう少し危機感を持っていて欲しいよね。君は酷く魅力的だから、ああいったものが直ぐに寄ってくる」
あーだ、こーだとよく話す。
私は相手のモノになった覚えは無い。
本当に私の周りにはろくな奴がいない。
飽きたし、途中から何書きたいかわかんなくなったし、脱線してる気がするっつー話。
12/22/2023, 1:25:55 PM