いつもより客が多い地元のうどん屋。
そうか、今日は愛を叫ぶデーか。
月に二回、うどんへの愛を叫ぶと割引してくれるサービスがあるのだ。
どれだけ割引してくれるかは、店長の評価次第。
ちょうど今、テーブル席で愛を叫ぼうとしている客がいる。
「俺はうどんが大好きだぁー!」
「普通過ぎるから一割引!」
愛の内容からして、初めて来た客だろう。
そんな愛じゃ、一割引で終わっちまうぜ?
俺はカウンター席に座り、深呼吸する。
注文はもう決まっているから、あとは愛を叫ぶだけだ。
「今日はどんな愛を叫んでくれるのかねぇ」
店長が俺の近くにやって来て、腕を組みながら言った。
ふっ、常連の愛を見せてやるぜ。
「俺はここのうどんのコシが好きだぁ!つ〜るつるでしっこしこで、すすりまくりたいほど大好きだぁ!」
「……なんか気持ち悪いし、下ネタだから割引なし」
「下ネタじゃないんだけど!?」
うどんへの愛を叫んだのに、なぜか他の客から注目を浴び、割引なしで、うどんをすすることになった。
5/11/2026, 10:06:33 PM