NoName

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わたしがいなくなっても世界は回るくせに、わたしのこと簡単には消してくれないものだから。不自由ね。

ひっそりと消えてしまいたいの。
その瞬間に‘’わたし‘’なんて最初から存在していなかったみたいに、わたしを知る人たちの記憶からもまるごと消えてしまいたい。

誰かに悲しんでもらいたいとか思い出してほしいなんて思わない。
それすら重荷に感じちゃうから。

「自分の存在が無くなることが怖い」とあの子が言ってたっけ、
そこに希望があるのにね。
意識も、感情も何もない、無になる。
すべてから解放される。
それはわたしにとっての、待ち焦がれている楽園。

いつになったら。

たどり着けるの。許してくれるの。

6/27/2024, 3:54:35 PM