「夏の気配」
ある夏のこと、いつも通りに自転車で帰っていた。
その時はいつも通りに帰らずに近くの河原で遊ぶことにしました。
河原で遊んでいると1人の少女がいる、俺はその子に
「何をしてるの?」
と聞いてみたら、黙っていて
(変な子たなぁ)
と思った。
それから2週間経った日のこと、テレビニュースでとある少女が親の虐待で亡くなったらしい。
その少女はあの時の少女で俺はたまらず声を上げた。
それからも罪悪感と変な気持ちが交わりながら過ごしていたが、ある日あの河原に行ってみた。
そこは静かで悲しさが溢れそうな場所のようだった。
お花を添えて
「あの時はごめん、もっと話を聞けてたら…」
そしたら
(貴方は悪くないんです)
と頭の中で声が聞こえた、綺麗な声でとても悲しそうだった。
俺はそこで泣き崩れそのまま家に帰って行った
それから夏が来ると花を持ってあの河原に行っている、あの子の顔を思い出してしまうから。
6/29/2025, 2:51:23 AM