みけねこ

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不完全な僕
ゴミステーションの焼却炉。そちらに僕は向かっています。遠くからでも、真っ黒な煙がよく見えます。

研究室で僕は製造されました。僕を製造した博士は僕にいろいろなことを教え、実験し、僕の変化を観察しました。他にも僕と同じく製造された仲間達と過ごすのは楽しく、博士に教わることは喜びを感じました。
「不良品だ」
しばらくして、僕だけが博士に呼び出され告げられました。どうやら僕だけが不要なはずの"感情"というものを持っているのだそうです。博士は僕に不良品はゴミステーションの焼却炉に行くのだと言いました。
「博士、人間にも感情はあるのでしょう。なぜ僕が持っていてはいけないのですか?」
「完璧なアンドロイドを作りたかったんだ。人間にも欠点があってね、それが感情だよ。君は人間に近い不完全なアンドロイドになったようだな」
そうして僕は輸送車に乗せられ、現在に至ります。

ーーー

僕は輸送途中、暴れ出し輸送車を破壊して逃げました。
不完全ながらもアンドロイドなので、簡単に脱出することができました。
僕はアンドロイドとしては不良品かもしれません。
しかし、人間としては生きていけるかもしれません。
不完全な僕のまま、人間として生きようと思います。

8/31/2023, 12:31:46 PM