「…先輩」
反応はない。
ぴくりともしないですやすや眠る様子はまるで猫だ。
普段は肉食動物の如く獰猛なくせ、昼寝をする時だけ少しだけ可愛らしくて笑みが浮かぶ。
「…先輩!」
やっぱり反応はない。こいつ狸寝入りしてんじゃないの?思い切ってゲジゲジ蹴って見たら耳がぴくりと動く。
「起きてください。昼休み終わりますよ。」
眉を寄せる。まるで「まだ寝かせろ…」とでも言ってるように。
「…もう間に合わないので隣失礼しますね。」
昼休み終了まであと10分。正直間に合うけど少しでも
「…勝手にしろ」
ぶっきらぼうな貴方の隣にいたかった。
揺れる木陰の下、二人で眠りについた。
貴方の隣は、心底居心地がよいのです。
7/17/2025, 10:14:27 PM