「先輩」
勢いよく振り向いた反動で靡いたポニーテールが、僕の頰をぺしっと叩いた。
「どうした?」
「好きです」
「知ってる」
「君も知ってるでしょ?私は君のことは好きにならないの」
分かってますよ。と呟いた。聞こえてたかは知らない。
「その完璧な先輩の先輩は、そんなにかっこいいんですか」
「かっこいいよ」
じゃあまだ不完全な僕のことは好きにならないんだね
「好きです」
「うん」
「もう終わりにしようかな」
「ん?」
「好きになってくれないんでしょ?」
あぁ泣きたくなんてなかったのに。
8/31/2024, 11:35:17 AM