#11 君の目を見つめると傍らから君の目を見つめると夏の夕日のフィルタのせいで伏せた睫毛の形をした藍色の陰が落ちていたかなしいけど、きれいだなそう思うけど、声にはならず代わりに風鈴がリンと鳴ったきみとぼくとは、決して目が合うことはない奇妙に香り立つ正方形の部屋の隅きみは、写真の中のぼくばかり眺めている正面から君の目を見つめると待つのが少し、つらくなる夜の帷を下ろすため、ぼくは煙の後を追う
4/6/2023, 2:31:24 PM