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窓から見える景色、
「なーに見てんの?」
幸人が、僕の顔を覗き込むと言った。
その笑顔は、まるで窓から差す太陽のようだった。
僕は眩しすぎて、瞳を落とした。
僕は、幸人の細長い白い手に、手を絡めると
「帰ろっか……」
と、呟いた。

「うりゃ、うりゃ、うりうり! あー、また負けたぁ!」
新宿のゲーセン。
シューティングゲームをやっている、僕らは三回目の挑戦で、諦めて肩を落とした。
自販機でスポドリを買って口をつけると、幸人が面白がって僕をからかう。
僕は必死になって、その手を避ける。
なんでかっていうと、彼に取られないようにするためだ。
隙あらば、僕のスポドリを飲みたがる、幸人はどうかと思う。
こんな時分なのに、衛生的によくないよ。
そう言うと、
「やっぱり、死んでも一緒にいたいじゃん」
などと、のたまう。
何を思ってそんなこと、言ってるんだか。
僕は何も幸人と、一緒に死にたくなんかないし、もしもそんな事があっても、絶対に嬉しくない。
「もう、花ちゃんは、本当にいけず」
「ちゃうちゃう」
東京の高校に進学してきたのはいいものの、やはり幸人の前ではたまに方言が口をつく。
それが、なんだか、恥ずかしくなって下を向く。
「ちぇ……」
「何が不満なん?」

9/25/2023, 10:16:54 AM