夢の断片を繋ぎ合わせて今日もギリギリ君を見つける
抱きしめると君はゆるりと笑って霞む。
彼女が霞んでいるのか僕の目が霞んでいるのか定かではないが彼女の笑顔が見えてほっとする。
君のいるべき場所はここなんだから。
彼女の甘い茶髪を撫でながら思う
またあしたもこうして居られるならなんだってするのに。
君は見透かしたように目を見つめてきてだめだよーと首を傾げそっぽを向いた。
なんでと聞くとしばらくの沈黙の後に
だってねぇ、私死んでから今日で48日だからさあ。
ぽつりとこぼした。続けて
あなたは元の日常をこなさなくちゃいけないし、私はここを離れなくちゃいけない。わかってるでしょう?あなた頭いいもん。
君と出会った時より頭は良くないよ
君が絡むとどんどん理論が崩れていってぐちゃぐちゃないまぜになるのにそれが心地よくて楽しくてすっかりお花畑にされてしまったから
ずっと夢をみていたようだった。
あのね、ずっと言ってたけど
君の少し色素の薄い瞳と髪とお世辞にも良いとは言えないスタイルと控えめな凹凸もお喋りな口もすこしだらしない所もすべてが愛おしくてたまらなかったのに
私あなたのこと大好きだよ。
僕も、この世界で1番君が大好きだ。
0時の時計とデジタルカレンダーの音がかちりと泣いた。
11/21/2025, 12:28:09 PM