『最後の声』急いで駆けつけた病室。カーテンレールで仕切られた寝台。サイドテーブルの華やかな造花。 愛して、笑って、泣いて、共にして。彼はそっと息を吸って、告げる。「ありがとう」細い声で、彼は言う。そしてそっと、呼吸が止まる。一番彼に愛された私は、涙も流れぬまま。ただ無言で叫ぶ。人は、あい で始まり をん で終わるという。最後の声はきっと、最期の をん、恩だったのだろう。
6/27/2025, 7:01:03 AM