明日世界が終わるなら
僕はひとりで
アスファルト蹴飛ばし投げ捨てられた空き缶のように地面を転がった。
互いの嘘を見破るまでが、愛だと言うのなら
いっそ、世界を終わらせようか。
世界が終わるまでは、終わることもない。
全て嘘だと知っても、それは、それほどまでに
僕を失いたくないと願ってくれた、君の心が流した泪だと知っているから。
世界が終わるまでは、終わることもない。
だから、安心して、それは、それほどまでに
僕は君を失いたくないと願っているから、僕の心は何時も君を呼んでいるから。
世界が終わるまでは離れることも終わることもない。
明日世界が終わるなら
聞かせておくれ、君の後悔を
僕なら、変わらない。
やつれ切った心まで壊されても
君の嘘も後悔も、君の心が流した泪だと知っているから。
人は弱く
いつも形を求めていて
かけがえのないものを見失う、欲望だらけのこの街で、忘れ去られたバーボンのように溶けた氷がテーブルを濡らしていた。
互いの嘘を見破るまでが愛だと言うのなら
いっそ、墓場に抱いて行こうか。
星屑の嘘も君の輝きは奪えない
それは、それほどまでに傷ついた
君の心の要塞だから…
僕は知っている。
明日世界が終わるなら
聞かせておくれよ
蕾の花が似合いの
君の心根を。
僕は待っている。
世界が終わるまでは離れることも終わることもない。
僕の信じるものは
君の精一杯の嘘だから。
2024年5月6日
心幸
5/6/2024, 10:57:33 AM