『木漏れ日の跡』
「木漏れ日の跡って知ってる?」
「なんだそれは」
「この世の中にはね、妖精さんっていう者が居てね……!」
「お……おう?」
「その中に、木漏れ日の妖精さんが存在するんだって!」
「お、おぉ?」
「木漏れ日の妖精さんはね、木漏れ日から木の下を歩く人間たちを見ていて、これだ! と思った人に付いていって、幸せを届けてくれるんだって! でも、木漏れ日の妖精さんが着いてるかどうかは、着いてる本人には分からないの!」
「あー」
「でも、たまに『あれ? なんか自分ちょっと運いいな、この頃』って思うことあるじゃん? それが木漏れ日跡現象、通称木漏れ日の跡って、訳!」
「……そうか」
「あーあー、僕にも木漏れ日の妖精さん、ついて来ないかなぁ! 妖精さんと一緒に暮らしたーい!」
「なぁ、一つ聞くが」
「なに?」
「その妖精さんとやらは、宿主に一緒に居るのがバレると居なくなってしまうとかいうシャイな一面は合ったりするのか?」
「いや、聞いたことないけど? なになに、誰かと一緒に居るの見つけたの!? 誰誰? 教えて教えて! 僕も妖精さん見たーい!!」
「……お前は、無理じゃないか?」
「な! なんでそんな酷いこと言うのーー!?」
「いや、だって……妖精さんが着いてるの、お前だぞ?」
「…………へ?」
おわり
なんか今日は地の文書く気になれなかった。
11/15/2025, 10:58:03 PM