よつば666

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お題『ただひとりの君へ』(今回の話はお題『あなたのもとへ』の続きになります)

 今だに手付かずの英語の課題、英和辞書を意味もなくパラパラを捲る。すると机の隅に置いていた携帯からピコンっと着信音が鳴った。萌香は気だるそうに画面を見ると【メール1通受信】と通知が来た。開いてみると送信者は大神であった。
萌香は嬉しくなってぱあぁと顔が明るくなる。

萌香「大神君だぁ。なんだろう」

『To 子猫ちゃん  From 大神天河
小真莉(こまり)は妹で健太(けんた)は弟やで。ホンマに間違ってごめんな。あと延期にしとったイルミネーションのやけど8/4〜8/6のどれかで行かへん?友達何人でも誘ってええから!ほな、返信待ってるわ」

萌香「妹ちゃんと弟君だったんだぁ。なぁ〜んだびっくりしたぁ」

萌香の中で小真莉と健太は親戚の子供で遊びに来ているとばかり思い込んでいた。

萌香「メール返さなきゃ。2人はいつが空いているのかな?少し遅い時間だけど電話してみよう」

萌香は連絡アプリLe Lien(ルリアン)を起動し、仲良しグループから2人に電話をかけた。

<<プルルル>>……<<ガチャ>>

最初に出たのは委員長だ。

委員長『あら、こんばんわ輪通(わづつ)さん。どうしたの?』

萌香「夜分遅くにごめんね。えっと延期になったイルミネーションの件なんだけど……」

遅れて真珠星(すぴか)も通話に参加する。

真珠星『2人共こんばんわ!萌香遅れてごめんね』

萌香は「ううん」と電話越しに首にを左右に振る。要件を2人に話すとどの日にちも今は大丈夫と答えてくれた。

委員長『他に変更はないか、確認をお願いしてもいいかしら?』

萌香「うん。任せて!!返信ついでに聞いてみるね。2人共ありがとう〜。じゃあバイバ〜イ」

通話を切った。忘れないように萌香は先に携帯のアプリ機能スケジュール帳にイベント追加し、ただひとりの君(大神)への返信を返すのだった。

End

1/20/2025, 2:44:43 AM