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"怖がり"

やけに静かな住宅街で鍵の閉まる音が響いた

そのままアパートの廊下を歩き出す。

それが思っていたよりもうるさくて数歩だけ大胆に歩いた所で立ち止まり、慎重に歩き出した

手すりの少し上に手をかざして、階段を降りる

築30年を超えたおんぼろアパートの階段
それを聞いただけでお察しだろう

最下段に足をつけた所で、近くの低木がガサリとゆらめいた
風など吹いてはいない。

どうにも目が離せずじっと見つめていれば、尻尾のちぎれた白い野良猫が這い出てきた。

それは金色の目をこちらに向け、綺麗な耳を外側へピンと立てて訝しんでいる
けれどもすぐに興味をなくしたようで、どこかへ走り去ってしまった

数秒の沈黙の後にハッとする
まだ目的地まで遠いというのに、先が思いやられてしまう

震えるため息を吐き出して、必死に足を動かした。

3/16/2026, 4:29:03 PM