ほとと

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坂道を下る私とすれ違うのは、近所の小学生たちだろう。無邪気にはしゃぐその声を、否定したくて溜息をついた。
自分と同じように坂を下る人間がいることに、内心安堵している。この中に帰宅部は何人ほどいるのだろう…。木の葉の擦れる音を聞き流しながら歩き続ける。今の私は、何をやっているんだろうか。適当に漂って、それっぽいことをそれっぽくこなして、それっぽく人に語る…。
ある友人だったか、こんなことを言ってくれたのは。「私は…部活動をやってるとかやってないとか関係なく、あんたは凄いと思うで。羨ましいって…思うところもあるし。」そう。そういう捉え方だってある。何が正解で何が過ちかなんて明確な定義のない問題だし、そもそも『問題』じゃないのだ。
ただ…そう。私は何がやりたいのか。それが一番…

いつも通りつらつらとそんなことを考える。毎日トートロジーに終わるこの時間に意味はないかもしれない。それでも、考えずにはいられない。
いつになったら、見つけられるんだろう。
やりたいこととか、アイデンティティとか、そういうの。

私が私を探す旅は、まだ終わらない…。

5/30/2024, 10:31:17 AM