Open App

刹那

足を上げた。目の前は立派に赤信号であるというに。この目の前の人物は自分が足を上げた刹那緑になると信じて止まないのだ。確定事変のように。自分がサイコロを転がしているかのように。私の数歩も先をいく気概で私の数歩先を行きおった。ああ、ああ、何と羨ましいことだ。

4/29/2024, 5:28:03 AM