マカロン。
著作.佐原言葉
〜That shop is a well-known sweets shop in town. Its name, Dorlerha, is a bit unusual and could be considered its defining feature.…〜。
(通訳:__その店は街の中でも、有名な甘味店。店名はドルレルハという少し変わった名前で特徴ともいえる。)
夏のはじめ、みんなが忙しそうに夏に向けてのイベントや仕事に打ち込んでいる真っ盛りだった。
楽器を奏でる音がそこら中に響き、人々のハツラツとした声や行きゆく馬車の音が協和する。十五歳の少女、アーメルは、そんな街中でただ一つの甘味店の前にいた。
少女は目の前の扉に貼ってあるお菓子の貼り紙をただ見つめる。胸がバクバクとしながら、目で貼り紙の文字を追った。少女はようやく通行人とぶつかりかけたことで息を取り戻したかのように周りを見た。
また扉に目がいき、胸のドキドキの次は喉が絡んできたような感覚になった。すると少女の喉の緊張を解そうと自分の首を軽く撫でる。
「落ち着いて…私、…大丈夫…大丈夫…私…」
だが、首を撫でる少女の手は強くなって緊張は解けることを知らないかのように心臓の鼓動は更にうるさくなった。
「お、アーメルじゃないか。」
「?!」
後ろから自転車の来る音と近所のおじさんの声がした。少女はとっさにお上品に口角を上げた。おじさんはゲタな笑い方で少女を笑うと言葉を続ける。
「おいおい、こんな昼間から外に出てるなんて珍しいな。さては両親に内緒で来てるのか?」
おじさんの言葉は笑いながらも鋭い。
「…そんな事ないよ!」
少女はさらに身を強張らせたが、微笑みは絶えさなかった。ただおじさんの質問にいつもより少し声が出た。
おじさんは自転車のハンドルから手を離し、金袋から銅貨を出し、少女に渡した。
「へったな嘘つくなって。お前は昔からお菓子作りも食べるのも大好きだったもんな!両親には黙っといてやるからよぉ」
おじさんの言葉に少女は恥ずかしそうにして、頷いた。
「ありがとう…言わないでいてくれて…あとお小遣い?も…」
おじさんはゲタにまた笑うと少女の様子を見たあと、甘味店の扉に視線を移して言う。
「ここの店長はしばらく帰ってきてないんだろう?今はオーストリアでレッスンがあるとかなんとかで…」
「…今日でちょうど2ヶ月だもん!、帰ってきてるはずだよ…そうじゃなきゃ…」
少女は銅貨を握りながら、言葉を返した。だがそう言いながらも甘味店の扉を見つめ、灯りがついてないことには、肩は落ちるしかなかった。
〜!あとでかく
???:「やぁ、お嬢さん!…そうだよ!そこの君だよ!その手に持ってるパン…僕にくれないかい?!!」
「えぇ?!、」
アーメルに這いつくばりながら声をかけてきたのは、亜朱色の髪に厚香しい夕暮れの瞳をした。声色も顔立ちも背格好も中性的な変な人でした。
アーメルは周りを見渡しますが、他に人はいません。こんないきなり変な人にパンを恵んでもいいのか…そんな善意か保守かで考えがグルグルします。
変な人:「頼むよぉ、死んじゃうかもしれないよぉ…!」
アーメル;「あの…大丈夫ですか?」
変な人:「パンを…ぐはっ!」
アーメル:「ぇっえ?!、パンはい!、」
変な人:(がぶ!)(もぐもぐ)
変な人:「ああ、助かったよ。ありがとうお嬢さん。」
アーメル:「いえいえ…もう大丈夫なんですか?」
変な人:「ああ、大丈夫さ。迷惑をかけたね」
アーメル:「それなら、よかったです…」
変な人:「ここで出会ったのも何かの縁!名前教えてよ。」
アーメル;「?えっ…私のですか…いえ結構ですよ。」
変な人:「謙虚すぎるよ君、せっかく人の恩人になったのに名前を売らないなんてさ」
アーメル;「そう言われても…」
変な人:「…先に名乗らせてもらおう。僕の名はロバン」
アーメル;「…えっと…私の名前はアーメルです。」
ロバン:「よろしくね。アーメル。あれ?握手は嫌いかい?じゃあ代わりにウィンクな」
アーメル;(変な人っていうか変なテンションの人だな…)
ロバン;「それを変な人って言うんだと思うけど、まぁいいよ。」
アーメル;「え?」
ロバン;「ん?」
アーメル;「いや、へ?」
ロバン:「へ?うん?」
5/9/2026, 5:54:56 PM