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「キャンドル」

夜落ち着きたい気分になりキャンドルをつけた。

いい香りがして眠たくなった。

キャンドルをつけると思い出す。

別れた彼女のこと。

彼女はキャンドルが好きで毎日のようにつけていた。

キャンドルの香りが部屋に充満する感じが好きだった。

夜につけるとつい昔の思い出にひたってしまう。

キャンドルの着いた暗い部屋でひとりきり。

少し虚しく感じた。

君は今どこで何をしているのだろうか。

キャンドルをつけているだろうか。

そして、僕との日々を思い出しているだろうか。

僕は君を思い出す。

キャンドルをつける度。

苦しいはずなのにまたキャンドルに火を灯す。

そして、また君を思い出す。

11/19/2024, 12:06:00 PM