鴨居

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ふと、夜風に運ばれてきた寂しさに胸を掴まれる
中に入っていた芯が折れる音、それは貴方への恋ごころ
今の僕はまるで失くし物をした子供のようだ
折れて詰まった芯が喉の奥につっかえる
吐きダコのついた指を必死に隠す
嫌に静けさを保った冷めた部屋、僕が僕であるための砦
悪夢から覚めるようにと願いながら夜風を断ち切る
街灯の揺らぎなんて見ないふりをした

9/21/2022, 4:06:37 PM