「手ぶくろ」
手ぶくろ、と聞くといつも「手ぶくろを買いに」の絵本を思い出す。
わたしの好きなお話の一つだ。
普段は手があったかいわたしなのだけど、さすがに冬に自転車乗る時は必要で、主人が手袋をプレゼントしてくれた。
お揃いだ。
ある時、主人はどこかでそのお揃いの手ぶくろを無くしてしまったみたいで、とても残念がってた。
彼は私がお付き合いして初めての冬にプレゼントした下手くそな編み物のマフラーも使いこそはしない(私がやめてというから)ものの、きちんと整理ケースに直してくれてある。
時々、言葉が荒くて、ついカチンときたり、悲しくなってしまうこともあるけれど、
彼の優しさは家のあちこちにある。
私はちゃんと気づかずに10数年を過ごしてしまった。
まだ遅くはないと思いたい。
彼の優しさをちゃんと、記憶しておきたい。
そういえば、私が主人から借りて持ったままにしてた物を駅に届けた時も、手ぶくろもせずに必死に走ってきた私の手に、付けて帰りなさいと、大きな彼の手ぶくろを貸してくれた。
私が借りたら、主人が帰ってくる時は手ぶくろなしで、その時間よりもっと寒いはずなのに。
いいよ、と言っても、
俺は大丈夫だから、
付けて帰りなさい。
と、半ば強引に大きな手ぶくろを渡され、私は冷たい思いもせずに家に帰ることができたのである。
こんなエピソードも、こうして、書く習慣を付けてから、思い出したものである。
書くっていいですね。
12/27/2024, 10:40:37 AM