たやは

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スリル

「おい。あの女。確か隣りのクラスの援交してるって奴だろ。」

「援交ってさぁ〜。他にも稼ぐ方法あるだろにぃ。」

「尾行しようぜ。そんで、写真撮ってSNSに上げるって言えば金出すだろ。出さなかったら本当に上げちまえばいいさ。」

「悪い奴だな。お前。」

「まあ、スリルあって面白そうじゃん。尾行。」

「行くぞ。」

俺たちはすでに取り返しのつかない世界に迷い込んでいたことに気がつかなかった。

「おいおい。本当にラブホ街に行くじゃん。あの先曲がったとこだろ。ウケる。」

隣りのクラスの女子は、俺たちには気づかないまま横断歩道を渡り、ホテル街の方に曲がらす、真っ直ぐに歩いて行った。

「はぁ~。ラブボ行かねぇのかよ。」

「もう少し尾行しようぜ。全然気づいてねぇし、あとで驚かそうぜ。泣いちまうかもな。」

ふと目を離した隙にあの女子はいなくなっていた。どこ行ったんだ。俺たちは走り出し辺りを探す。

いた!



ザシュ。

あの女子の首飛んだ。
な、なんだ。

「これは。これは。エサとしてはザコだと思いましたが、3人も連れてくるなんて優秀ですねぇ」

「なんだ。お前!」

「何だって。あなた達、漫画とかゲームとかで知っているでしょ。大きな鎌を持った黒尽くめの化け物。」

「し、しにがみ。」

「はい!正解。おっと逃げられませんよ。彼女が見える時点であなた達の行き先は決っているのでね。」

スリルはほどほどにして下さい。貴方の命より大切なものはないのですから死神からの忠告ですよ。

11/12/2024, 11:11:13 AM