弥生

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【逆光】

外は明るい。
夏の強い日差しを真っ直ぐに受けた背中が熱い。
眩しさに顔をそむけた私の顔には濃い影が落ちていた。

くらくらするほどの蝉の声、遠くで走る電車の音、
空には一筋の飛行機雲。
川辺には自生する向日葵や夏の草花。

にぎやかな世界。

でも私の顔には濃い影が落ちていた。

それは、
映し出される明るい世界とは真逆の私の心のようだった。

多くの人の人気を博す人たちの中で、
凡庸な私はどこまでも影だった。
才能を輝かせる友たちの中で、
凡庸な私はどこまでも影だった。

大きな太陽は光と影をくっきりと分ける。

熱い背中と暗い顔。

でもどちらも自分なのだ。

逆光の所為で顔が暗かったとしたら──

そう、反対を向いたらどうだろうか。
太陽の方へ向いたらどうなるだろうか。

顔は明るくなるだろうか。
心は温かくなるだろうか。

その一歩を決めるのは

自分しかいない。

1/24/2026, 12:09:07 PM