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突然の別れ

「貴方なんかもう友達じゃないっ」「私だって、もう知らないっ」小学生の頃友達と喧嘩をした。そして中学校も一緒だった私達は廊下ですれ違うたび気まずい思いをしていた。そして喧嘩をして気まずいまま大人になった。
そしてしばらく経ったたある日、母が「そう言えば貴方が喧嘩したって言っていたあの子亡くなっちゃったらしいわよ」と言った。「えっ!?そうなの?」そんな事初めて聞いた。まあ、喧嘩してたんだからそりゃそうか。その夜私は突然の別れに部屋で泣いた。「どうして? 酷いよ、まだごめんねも言えてないのに」謝れないまま友達は天国に逝ってしまった。私は声を上げて泣いた。

そして次の日私は友達の家に行った。チャイムを鳴らすとお母さんが出てきた。私は小学生の頃喧嘩をしてしまい謝れないままになってしまった事を伝えた。すると「そうだったの、とりあえず上がって」と言われた。そして家にあがると仏壇の友達の写真の前で静かに手を合わせた。するとお母さんが「あの子はね生まれつき肺炎があってね一旦は治ったんだけど、また再発してしまってね。余命宣告まで受けて先日21歳で亡くなってしまったの」その話を聞いて私は「結局一度も謝れなかったです」と言った。すると「あの子も入院中ずっと気にしていたわ。悪い事をしたってずっと言っていたわ。だけど気にしていないと思うわ。大丈夫よ」と優しくそう言ってくれた。「そんな、悪い事をしたのは私の方なのに」思わず泣きそうになった。

5/19/2024, 10:51:30 AM