あまりにも寒くてソファに座っている恋人の前に座った。
彼は私がなんで座ったのかを察してくれたみたいで。
「もうちょっと前に座って」
彼にそう言われて、私はソファと私の間に彼が入るくらいの隙間を作る。すると彼は間に挟まるように座ってから私のことを後ろから抱きしめてくれた。
「あったかいです」
私が彼の腕掴んで頬を擦り寄せていると、更に抱きしめてくれる。
「ふふ、よかった」
彼の温もりに包まれて瞳を閉じた。
すっかり肌寒くなってきている中で、彼の体温を感じていると、ずっと私を守ってくれている。そんなふうに幸せな気持ちが心に灯った。
おわり
五五一、記憶のランタン
11/18/2025, 1:01:54 PM