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堪えきれぬ涙はすかさず
見上げて都心の空で拭う
眼と気持ちのやり場に良い
星が今夜はいくつか見える

分刻みの電車のように
星が流れ落ちていた
泣き虫が直るように
祈りを捧げていた
遠く離れた故郷の
夜空の思い出馳せる

拭いきれぬ涙はまもなく
下まつ毛の格子を抜ける
かすかに光る星の数だけ
こぼすくらいは 今夜は

「星が溢れる」

3/16/2023, 9:52:22 AM