「花咲いて」が今日のテーマだ。自分は植物が嫌いではない、というかかなり好きなのだが、植物を育てる才能がない。園芸の名人の手を「緑の手」と呼ぶらしいが、「あんたは茶色の手やな」と母に言われた。買ってきた観葉植物も花もサボテンも、いつの間にか枯らす。もともと面倒くさがりなので、「植木鉢を充分に日光の当たる場所に置き、きちんと定期的に水やりをしながら、水をやりすぎないようにも注意する」という基本的なことが難しい。
そんな自分がちゃんと花を咲かせられたのは、子供の頃にやったヒヤシンスの水栽培くらいだ。ペットボトルをハサミで切って鉢の代わりの容器を作り、ヒヤシンスの球根を乗せた。球根の下側1/3くらいが水に浸かるようにしておくと、白い根っこがスルスルと生えてきた。そのうちに球根の上部から芽が出て蕾が出て、良い香りの花を咲かせてくれた。世話はペットボトルの水を毎日替えるだけだったと思う。水栽培だから水をやりすぎる心配がないし、球根に栄養が蓄えられているから肥料をやる必要もない。根っこに光が当たらないように、ペットボトルを黒い色画用紙で覆っていた。その黒い紙をそっと剥がすと、水中に垂れるしなやかな白い根っこが綺麗だったことを覚えている。
7/23/2024, 1:15:55 PM