「あなた、本当にわたしとそっくりね!」
部屋の前に立っていた人物は、容姿や髪型、服装や趣味までもわたしと同じだった。
「そう?世界には自分と同じ顔の人が3人いるっていうし、今会えたのは奇跡かもね。」
不思議なことに彼女が言ったことは、まさにわたしが話そうとしていた内容だった。
「へへ、そうかも。実はわたしも同じ事考えてたんだ。ねえ、友だちにならない?」
「それはちょっと、私には難しいかな。」
「理由を聞いても?」
「それはね。」
「あなたが失敗作だから。」
わたしは、銃で頭を撃ち抜かれた。
そして私は、血溜まりの床を眺める。
「ごめんね。いくらあなたが"私"のクローンと言っても…私に似すぎているのは困るんだ。」
11/7/2023, 11:33:08 AM