「なぁ、明日遊ぼうぜ」
「無理だよ。仕事だから」
夜中に電話してきたかと思えば…また急な誘い。
「日曜なのに?」
「休日出勤なんだよ。てか夜中にかけてくんな」
「でも毎回律儀に出てくれんじゃーん笑」
図星だった。
俺はこの男が好きだ。
と言っても恋愛感情…とは少し違うものだが。
幼少期からいつも、気づいた時には孤立し隅にいた。
両親は幼いうちに他界し施設育ち。
愛情とは何なのか、わからなかった。
高校に入ってすぐこの男と出会った。
隣の席だった。
何かと突っかかってきて、最初は鬱陶しかったが…。
嬉しかった。
話しかけてくれる事がただただ嬉しかった。
ある時クラスメイトの女子達の話声が聞こえてきた。
「『愛があればなんでもできる』って昨日見てたドラマのセリフであったんだけどどう思う?!」
「無理無理〜笑」
「流石になんでも、って訳にはね笑」
「だよねー!笑笑」
愛があればなんでもできる、か。
俺は出来る。
この気持ちが愛なのか、なんなのか…わからない。
が、多分俺はこの男の望みならなんでもできる。
「じゃあ仕事終わり呑み行こうぜ」
「いいよ」
やはり俺はこの男の望みは断れない。
5/16/2026, 1:26:19 PM