桜散る、無色な世界。
僕は大学受験に失敗した。
誰でも受かる学校に不合格になった…。
悲しすぎる…。
僕は帰宅し、自室で泣きじゃくった。
それから、ネットで手に入れた毒薬を飲み干してベッドに身を投げ出した。
この世とはおさらばだ…。
これで嫌な事から解放される…。
あの世で幸せになろう。
瞳を閉じた瞬間、絶対的な闇に引きずり込まれた。
不意に目を開くと、そこには無色な世界が無限に広がっている。
これが死後の世界?
何もない?
無?
丹波哲郎は死んだら大霊界に行けるって言ってたのに嘘だったの!
天国なんかないじゃないか!
騙された!
取り返しのつかない失敗をしてしまった!!
しばらくして僕は目を醒ました。
「ああ、良かった。隆史!生きてきたんだな!」
親父はほっとしている。
「あれ?僕は毒薬を飲んで死んだんじゃないの?」
僕は聞いた。
「分からんがとにかく生きていてくれて良かったよ!受験に失敗したからって死ぬ奴がある!馬鹿野郎!!死んで花実は咲かないんだよ!!惨たらしい死体を晒すだけだ!!」
親父は激怒した。
「何の取り柄もない僕が生きていてもしょうがないんだよ!」
「お前は一所懸命勉強したのか?」
「…いや、してない」
「だったら受かるわけないだろ?当然の結果だ!
どうしても大学に行きたいならもう一度チャレンジすればいいし、嫌なら就職しろ!高学歴のエリ−トでも犯罪に走って逮捕される愚か者も星の数ほどいるし、学歴なくても真面目に働いて社会に貢献している人も沢山いる。何か特技を見つけろ!そして自分を磨く努力をしろ!そしたら成功するかもしれない。自殺なんて馬鹿な事は絶対にするな!!」
「分かったよ!迷惑かけてごめんなさい!今日から頑張るよ!」
僕は号泣した。
ちなみに薬の成分をネットで調べると単なる睡眠薬だった。
4/19/2026, 11:43:33 PM