つちのこへび

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私は“つくる”のが好き


そんな事考えもせず時間も忘れてつくった。

そしたらキミがやって来て、
私の“つくった”を「好き」と言ってくれた。

もっとキミの「好き」が欲しくて一生懸命つくった。
キミはまた沢山の「好き」をくれた。

そしたら私の“好き”が分かってきた。

そして“嫌い”も分かってきた。

私は人の“つくった”を沢山見るようになった。
沢山の“好き”ができて、沢山の“嫌い”もできた。

私は初めて“嫌い”を口にした。

そしたらアナタがやって来て、
「僕もそれが嫌い」と言った。

アナタと嫌いを共有したらお互いを分かり合えて嬉しかった。

そしたらだんだん私の“つくった”が醜く見えてきた。


「嫌い」


私は“つくる”をやめてしばらく経つ。

そんなある時キミがやって来た。
私の“つくった”が気になると言う。

キミは私が断っても引かなかった。

私はヤケクソに“つくる”をした。

“きらい”が出来上がった。
私は情けなくて恥ずかしくて惨めだった。
目の前に広がる“きらい”の責任を押し付けるように私はキミを睨んだ。

キミは私の“嫌い”に目を向け口を開いた。


「やっぱり、好き」




私は私の“つくった”が嫌い。

でも、私は“つくる”が好き。

私はキミの側で“好き”に向かって走っている。

9/8/2024, 3:33:49 PM