おきゃがれこぼし

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光と霧の狭間で

 朝、散歩をしていると、いろんな景色の空を眺めることが出来る。薄い青空に、朝焼けが筋をなしていたり、霧雨が降った後には、虹が見え、その虹も時々、二重になっていたりするから面白い。近年、クマの出没情報の多さで、めっきり歩く時間は減ったが、それでも時間があれば歩くようにしている。

 晴れた日の朝日は、元気を貰うにはうってつけだと思う。特に太平洋から昇る夏の朝日は、朝霧の立ちこめる海面や浜辺に、柔らかな光となって降り注いでいて、早起きをしても見に行きたい光景だ。僕が10代の頃、自転車でよく朝早く海まで出かけて行ったことを思い出す。故郷を離れ15年程になるが、時々、地元に帰ってあの海を眺めるだけで、「また頑張ろう」と思える。15年前は、海の無い街に戸惑いもあったが、いつしか慣れてしまった。それでも、僕は生粋の浜っ子だ。どんなに故郷が変わり果てようとも、あの海で見た光景は、ずっと僕の中にある。

10/18/2025, 10:36:29 AM