巡り会えたら、
隕石は降り続けるこの宇宙で、
君はいつも消えてしまいそうなぐらい儚くて、
綺麗で、
僕と生きてほしかった。
僕を忘れないで。お願い。
君は記憶がどこかに飛んでっちゃう
病気になっちゃった。お医者さんが言うには、
脳みそが原因だって。僕は心が痛かった。
きっと君のが痛かったのに。
僕だけが泣いていて、僕を慰めてくれた。
君の1滴だけの涙は忘れないよ。
僕たちはもう君とは会えない。
僕を知っている君には、
もう会えない。
一生一緒って小さい小指で約束してくれたあの日を思い出す。あの約束はもう燃え尽きてしまったんだ。
僕はなんてわがままなんだろう。
君の病気をすごく恨んでいる。
そんなのしょうがないのに。
君の記憶は日に日に、
パズルのピースみたいに1個ずつ失くしてく。
ある日ついに、
僕も忘れられた。でも、
僕を見た瞬間、言ってくれたんだ。
「かっこいいですね。」
僕は君の中にまだ残ってる気がして、
明日にはきっと消えてしまうのに、
記憶は残らないくせに。
僕と君の関係について教えた。
そんな日々を続けて、
君が、君自身が。
君を忘れた日が来た時も。
何度も、何度も。
君を0に戻したくない。
でもまた来たある日、君は、
見知らぬ場所に恐怖を覚えた。
そして挨拶をする僕に怖く覚えた。
僕に会う度、忘れてたのに僕を褒めてくれてた君が。
あぁ、もう終わりの日が来たんだ。
「ごめんなさい、人を間違えました。」
そういって部屋を出る。
部屋から出た後、
僕は崩れて落ちて、泣いた。別れなきゃ、いけない時はいつか来るなんて分かってたのに。
涙は止まらなくて、君を思えば思うほど、
胸が痛くて。
また僕と巡り会えないかな。なんて。
わがままが僕に囁いてくる。
でも、ダメだよ。
もう僕のことは、好きじゃないし、知らない、人だし。
今の君は、僕とは無関係だから。
君には、家族もいるし、きっと、大丈夫だから。
僕は……血の繋がりすらないし。
今の君との繋がりなんて、ひとつも無いから。
声を殺して泣きながら、僕はその場から去った。
10/3/2024, 12:53:51 PM