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まただ…
また、僕は特別になろうとしている。
散々、普通の人生で、人並みの幸せと些細な幸運に満足しようと
自分に言い聞かせて、日々を戒めていた筈なのに…
良いことも悪いことも、平等に訪れて生まれたこと感謝しようと
心を平和に保ってきた筈なのに…

気がつけば他人と比べて、他人の視線を気にして、特別を追おうと
動くことのない可能性ばかりを想っている。
変わらないことなどないと知っていながら、変わることにいつも臆病で
変わらないでと願って、都合の良い変化だけ掠め盗ろうとしている。
だから…
だから、また自分を戒めなくては…   
特別に憧れてはいけないと。

個性と特別をはき違えるなと。
自分に無いものを持ってる人間。
自分が欲しているものを持ってる人間。
自分が羨ましいと思う人間。
自分にとって憧れの人間。
それは絶対に自分に手に入ることはない。
その人になることは絶対にない。
その人が自分になることが絶対にないように。

僕は、憧れられたいのか?羨ましいと思われたいのか?
特別な存在になって、特別な人間になりたいのだろうか?
そんなに誰かからの評価や眼差しを自分に向けてほしいと思うのか。
…気持ち悪い。
それは只の逃げる理由を、しない言い訳を、
自分の罪悪感を薄めて、耳障りの良い甘ったるい、同情にも似た答えを、
ただ捏造して、正解はこれなんだと自分可愛いさに納得できる考えを、
開き直って決意したように自分を慰めたいだけの…
お前は、ただの卑怯者だ。

誰かの評価や視線に怯えて出した答えを共感と言い換えて、
自分が傷付かない普通の結論を、正解なんだと決めつけるな。
共感と同情をはき違えるな。
自分の答えは変わらない。
誰が何を言おうが、人は本能で答えを常に出している。
純粋な答えに従え。
それを裏切って表面上の正解をすがろうとするから、罪悪感を生んで、
自分の本来の意思が聞こえなくなってしまうんだ。
言動は変えようが、意思は変えるな。

それが自分の特別

11/4/2024, 4:56:16 PM