マル

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『『『『自室の出窓。そこで私は昨日見た奇妙な夢のことを思い出していた。
 そこでフッと思い立って私はノートとペンを手に取った。
 
『気がつくと私は不思議な街にいた。よく行く繁華街によく似ていながらまったく違う場所。
 世界の色は全体的に褪せていて、どこかボヤケて見えた。建物の看板に刻まれた文字も、判読できない。
「あや、みぇよいこぉんでしゃまったがぁ」
突然、そんな感じの言葉?で話しかけられたから、心臓が飛び出るかと思った。嗄れた、女とも男ともとれないその声に、本能的な恐怖を感じていた。
「あごぉんなぢょござみぇよいこんまでぁごまゃだの」
 私は、もう怖くて怖くてたまらなくて、声のする方を振り向かないようにダッと走り出した。
 ただひたすら声の主から離れたくって離れたくって、もうたまらなかった。ソイツは多分、追いかけては来ていなかった。
  
 場面は変わって、気づいたら私はショッピングモールと思しき場所にいた。
 私は子供の(背がとても低かったので)姿で、母親に手を引かれながら歩いていた。
 母親とは何か会話していたが、詳細はまったく思い出せない。けれど、とても楽しいと感じていた。
 そこで私は大きな窓のある吹き抜けような場所で、母親と花火を見た。きれいな花火が煌めいていて、とても綺麗だった。

 そこで私は目を覚ました。朝の6時半。今日は休日で、まだ寝ていられると眠りについた。
 そこで私は真っ白な一つの箱になった夢を見た。箱の中にいるのような夢で、そこで私は自分自身を箱であると自覚していた。
 少しして、私は目を覚ました。時計を見る。6時半だ。あれから、一分も経ってない。おかしいと感じながら、私はまた眠りについた。
 そしてまた箱になった夢を見た。また目を覚ます。
 6時半。一分も経っていない
 怖くなって、私はまた眠りについた。きっとこの時間に自分にとって恐ろしい事が起こるのだと思いながら』

 そこで私は筆を置いた。たしか、こんな内容だったはず。
 ふぅとため息を私はついた。もうあんな夢見たくない。
 ただ…一つ、分からないことがある。
 私は時計見た。

 6時半だ。一分も経ってない。』』』』


きょうのおだい『一つだけ』

4/3/2023, 2:08:32 PM