千春

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 よく、花を買う。
 祝い事がある訳でも、弔うべきものができた訳でもない。
 ただ、帰り道にふらっと花屋に寄っては、好きな花をひとつ選んで持ち帰る。
 どうしようもなく疲弊して、帰った途端に倒れそうになるのを、その花は支えてくれる。
 瓶に水をいれて、毎日増える花たちの隣に並べると、「今日」の終わりを感じる。
 私も、この花のように、繊細で儚く、それでも美しくて華やかな人生を送れているだろうか。


繊細な花

6/25/2023, 5:17:14 PM