「これはぬいといいます。」
「ぬい」
「こっちはお着替え用の服です」
「お着替え」
「ここをこうして…はい!どうですか!かわいいですか!!」
「うん、かわ、いい…?」
滅多に自分のことを話さない彼女から、部屋にお誘いをもらったのが数時間前。やっとお許しをもらったこと。何があっても内緒だよ、と囁く彼女にときめいた。
そして部屋から出してきたのは、可愛らしいぬいぐるみだったのだ。
「私、ぬい活してるの。」
「ぬい活」
「お着替えしたり、写真撮ったり!かわいいの!」
可愛いのはあなたです。
思わず言いかけて口を手で押さえる。
「だからね、一緒にぬい活…しない?」
「ぬい活…」
「海の写真撮りたいから、そっちの方に一緒に」
「行く!!絶対行く!!!!」
ぬい活の延長でもいい。彼女がぬいに心酔していてもいい。生身は俺だけなのだ。
「えへへ。たのしみ。」
この笑顔といられるなら、どんな活も一緒に楽しめる!
俺は彼女が好きだから!!
【まだ見ぬ世界へ!】
6/27/2025, 11:27:11 AM