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仕事が休みの火曜日の朝、いつものカフェ。窓ぎわの席に座って、読みかけの本を開く。窓から見える景色は丸テーブルがいくつか置いてあるテラス席と、車が行き交う交差点。ときどき目線をあげて車が流れていくのを眺める。あ、あのトラック、見たことあるな、なんて思ったりして、読んでいた小説の世界から少し離れ、また戻る、というのを繰り返していると、いつの間にか気持ちが緩んでいて、仕事のストレスが和らいでいるのに気づく。必要な時間だ、と思う。自分に戻るために。一週間に一度、同じカフェの同じ席で、コーヒーを飲む。家で飲めば一杯30円だけど、これは自分にとって必要経費なのだ。
 もうすぐ、いつもの派手なシャツの紳士が来て、あのテラス席に座るだろう。

9/26/2023, 12:22:50 AM