【1件のLINE】
通知を見ると1件のLINEが来ていた。ボイメ。カンカン鳴る音と踏切を走る電車の音にさようならと呟く少女の声。間に合わなかった。最後にとんでもないトラウマ残して消えようとしてくれるじゃないか。そろそろ連絡が入る頃。電話の着信音、おおよそ予想通り。なんで、少女が。
「生きているんですか、場所は。はい、すぐ行きます。」
飛んでいくと眠った少女がいた。
「心配させてくれる。」
聞こえているのか居ないのか分からないけれど手が少しだけ動いた。
「おはよ。」
通知を見ると1件のLINEが溜まっていた。もう寝る時間だよ、って。
7/11/2023, 4:06:25 PM