ひとつの傘で君と2人ぼっち。
ひとつの傘で2人はいるのだから、自然と距離は近くなるわけで、僕の胸は高鳴った。
周りには人1人いなくて、僕は今にも告白をしてしまいそうだった。
だが、僕には、勇気がなくて、言おうとして開けた口を固く閉じた。
僕の隣にいる君は、僕の事を警戒しながらも、僕のいる反対の方向を見ながら歩いていた。
それが酷く悲しかった。
昨日まで、笑顔で話しかけてくれた君はもう居ない。もう僕を思い出すこともないのだろう。
僕が君を殺してしまったのだから。
嗚呼、そういえば君がいなくなった日も、雨の中、こんな風に並んで歩いていた。
もう、そのように過ごせないと思うと、僕は大変淋しくなった。
これは僕の懺悔。
お題【 相合傘 】
6/19/2023, 1:04:05 PM