ある日の深夜
コーヒを片手に、書斎の机に腰かける。
木製テーブルに、白紙のノートを広げて
お気に入りの青いシャーペンを、手に取って。
さぁ、今日も二回目の朝を迎えようか
---二作目---
選ばなかった、選択肢。
それが、『もしも』の未来として、俺の脳裏に思い浮かぶ。
もしも、あの時親に反発していたら?
もしも、あの勧誘を断っていたら?
もしも、あいつと戦わなかったら?
もしも、もしも、もしも。
あったかもしれない未来。
あったかもしれない結末。
もしかしたら、その未来は、今より幸せだったのかもしれない。
けれど...
「?どうしたんだ、珍しくぼーっとして」
その『もしも』の世界では、俺とこいつは、出会えていたのだろうか...?
こいつと仲良くできていたのだろうか?
こいつと...恋仲になれていたのだろうか?
...そう考えると--
「いや、なんでもねぇよ」
この世界が、一番幸せな未来だと思えるんだ。
#もう一つの物語
104作目
10/29/2023, 12:12:52 PM