スリルな恋って実際にあると思う?
私はそんなカタカナの軽い恋ではなく、
日本語の様に重い恋をした。
情熱的に。刺激的。
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私には、ずっと好きだった人がいる。
ちかくて、遠くて、でも恋い慕っていた人。
「千佳子(ちかこ)ドライブするか?」
「うん!する!」
私は大学4年生。もう内定を貰っているため、割と時間に余裕がある。そんな私を誘ってくれたのは、私の従兄弟、みえ姉さんの恋人、桂馬(けいま)さん。
私とみえ姉さんは姉妹のように仲がいい。
けれど、みえ姉さんが桂馬さんを連れてきた日から、私の中の何かが音を立てて崩れて、変わったのを感じた。
私は、桂馬さんの事が好きだ。
「大学は?もう単位とか平気なのか?」
「うん。もう大丈夫。」
「そっか、偉いな〜」
私とみえ姉さんは、3つ年が離れている。
桂馬さんも、みや姉さんと同い年だから、
桂馬さんとも3つ年が離れている。
「ねえ、桂馬さん。みや姉さんとは上手くいってる?」
「うん。いってるよ。」
私は、刺激的で情熱的な恋をしていると言ったものの、そんなもの微塵もしてない。
私は桂馬さんの事が好き。
でも、桂馬さんは私の事なんて見てない。
いつか、この寂しさが爆発して思いっきりぶち撒けてしまう時が来るのだろうか?
これから私は、どうなるのだろう。
車の振動に身を任せながら、私はまだみえもない先のことに思いを巡らせる。
好き、好きなのに。
好きです。愛しては、恋い慕ってはいけない人。
11/12/2023, 11:58:25 PM