「なんだか、貴方が遠くの空へ行ってしまったみたい」
「別の県に移っただけだよ」
「だって、しばらくまた連絡取れないんでしょ?」
警察学校に入学した貴方。寮生活で、しばらく連絡が取れないらしい。
高校三年生の頃から、貴方が警察を目指していたことは知っていた。でも、いざこうやってバラバラになってしまった時、どうしようもない寂しさに襲われた。
「貴方は貴方で、大学生活楽しんでよ」
「ん、楽しめるかな」
「楽しめるでしょ。羨ましいよ、少し」
「大学、行きたかったの?」
「本当はね。でもこんな頭じゃあ、ね」
私からしたら、夢に一直線な貴方なら、大学だってきっと行けただろうと思う。私みたいな中途半端で優柔不断な人間には、もったいない場所だと思う。
「ごめん、そろそろ切るね」
「うん。頑張ってね」
「貴方こそ」
電話が切れた。虚しさで胸がいっぱいになって、ベッドに横たわる。
窓を見る。綺麗な夜空が広がっていた。遠くの空へ行ったとしても、きっと貴方も、同じ空を見上げているのだろう。
「それなら怖くないかも」
不安になったら、貴方と一緒にこの夜空をまた、見上げようと思った。
4/12/2026, 12:13:37 PM