MARBLE

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外観と看板にひかれて何気なく入った喫茶店

懐かしい雰囲気の落ち着く空間
そっと腰を下ろして、コーヒーを注文した

普段なら即座にスマホに手を伸ばすとこだけど

凝った内装に目を奪われ、流れる音楽に耳を傾ける

店内にいる誰しもが 思い思いに時間を過ごし 
他人に意識を向けない空間が広がっている

重厚な扉一枚を隔てて、喧騒から解放された異空間

コーヒーのカップから手に伝わる熱さが
じーんと心の奥まで響いてくる

コーヒーを運んできたマスターに
私が今どんな気持ちでいるか
心の内を見透かされたのではと一瞬ひやりとした

なにもやましいことはないけれど
ただ何となく 幸せそうに見えたらいいのにな
なんて事が頭をよぎった

街中で行き交うさまざな人をみていると
他人からみて幸せそうな自分になりたいと
無性に思うときがある

何が幸せで、満たされているかどうかは
自分の感じ方ひとつだというのにね

154:とりとめもない話

12/18/2024, 3:16:15 AM