夏の雨

Open App

「……楽園?」
ふと、適当に漁っていた時に『楽園にいく方法』と書いてあった。
楽園…楽園とはどのようなものなのだろうか。楽しいから楽園なのか、はたまたなにかあるのか。今の私にとっての楽園は、ない。人生はあまり楽しくないしつまらない。好きな事も、人もない。だからなのか指が勝手にそのページを押していた。
内容は大した事はなかった。このページに貼ってあるリンクから『楽園につれてって』と打ち込むだけ。「なぁんだ…」と思いながらもやってみることにした。


「えーと、楽園につれてって…と。送信。」
ポチッと送信ボタンを押し、完了させる。多分、デモだ。でも、それでも、何故か送信してしまった。馬鹿だな…と我ながらに思う。楽園なんていけるわけないのに。これが本当だったらいいのに…。
アルバイト面接もずっと落ちて、自分を傷つけて、親にも見放されて、お金ももうすぐ無くなりそうで、、、
こんな現実から逃げ出して、楽園にずっといたい。

ピンポーン
突然、ドアのインターホンが鳴る。
「はい。」ガチャッ
ドアを開けると見知らぬ男が居た。
「楽園にいきたいんだな」
「?は、ぃ」
と言って悟った。なぜこの人は私の家を知っているのか。あれだ。あのホームページだ。ハッキングされたのか……なんて思ってる場合じゃない。
「えっと、なにしに…」
「楽園に連れてくんだよ」
男は気味の悪い笑みを浮かべたと思った瞬間、なにかで腹部を刺されたのか、腹部に悶絶するほどの激痛が走る。
「っ?!あ゛ぁっ……!いッ゛……」
「楽園に逝ってきな…」
最後にみたのは、笑みを浮かべる男だった。



これで楽園に逝けるかな……………

#楽園
ネタ切れというか人切れだ…。人の性格のネタがない(?)
まぁこの話は楽園=死ってことです☆

4/30/2023, 10:51:55 AM