さむいね、
そう呟いた、冬の午後三時。
もう冬だよ、
下から覗き込んで、ぼくの眼を見つめる。
きみは透き通った眼をしていた
その瞬間、ぼくときみの間に、
強い風が吹き抜けた
わあ、と転びそうになるきみを
咄嗟に抱きしめた。
もう、気をつけてよ
といいつつ、
ほんの数秒前のできごとを思い出す
もう、また何か考え事してるでしょ。
髪を撫でるきみ。
恥ずかしさよりも
嬉しさが勝ってしまい、
思わず口角が上がってしまう。
この顔を隠さねば、と
再びきみを抱き寄せる
風が吹いても、嵐が来ても
一生離れないでね。
11/19 「吹き抜ける風」 8
11/20/2025, 9:46:07 AM