堕なの。

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◤脆く危うい真実を◢

「貴方は永遠に私を愛してくれますか?」

皆に聞く問いをこの男にもかけてみた。今まで私の満足する答えを出せた者はいなかった。

「はい」

そう言うに決まってる。人は愛というものを不変の真実と思ってしまうのだから。

☆。.:*・゜

「分かりません」

永遠に愛せるか、未来のことなど我々には分からない。それでも愛しいと思い、未来でも一緒にいたいと思い、告白に至った。この答えが女性の理想とは離れているのであっても僕は自分に嘘はつけなかった。誠実でいなさいという母から言われた言葉が、今でも心の片隅にいる。

「ふふっ、いいよ。付き合おうか」

訳が分からなかった。永遠など誓えないと言ったのになぜ受けようと思ったのだろうか。彼女は一体、、、

「君だって思ったのだろう。未来は誰にも分からないものさ」

彼女の笑顔は好戦的で、何かを企んでいるようなキラキラとした笑顔だった。

11/1/2023, 10:20:41 PM